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ラーメンズに関するいろいろ。
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幾許かの夜を越えて
 本公演記念創作話。
という名のテスト勉強の気晴らし\(^O^)/



創作&妄想のお話が嫌いな方、許せない方は閲覧をご遠慮ください。
なお以下の話は完全にフィクションです。捏造甚だしいです。
実在の人物・団体名とは関係ございませんのであしからず。











 



ステージの上。
まぶしいスポットライト。
割れんばかりの拍手。
波のようにうねる歓声。
スタンディングオべーション。

僕たちを賞賛し、会場がひとつになる瞬間。


ああ、
こんなにも気持ちいい場所を
俺は他に知らない。


ふと隣を見ると、
相方が最高に満ち足りたような笑顔で俺を見ていた。
この顔、知ってる。
この笑顔のときの賢太郎は、「笑い」によって沸き起こる最上の快楽を感じているんだ。


「片桐仁!」


賢太郎が俺に手のひらを向け、一歩下がる。
それを合図に、俺は客席に3度頭を下げる。
さらに拍手が大きくなる。


「小林賢太郎!」


今度は俺が、一歩下がる。
賢太郎はいつものように、少しだけ格好つけて頭を下げる。
それを見てちょっと笑ってしまった。

会場はその日で一番の盛り上がりを見せた。

ああ、やっぱり
この人はすごい。


もう一度ステージの中央に二人で並び、頭を下げた。


「…ありがとうございました!!!」







ねえ、賢太郎。
俺こんなに幸せでいいのかな。
幸せすぎて、いつか神様に怒られないかな。

この「笑いに満ちた箱」の居心地が良すぎて
帰りたくなくて
ああ、いつか死ぬときが来たら
俺、ここで死にたいな。










「…しにたい……、ん?」

「お前恐ろしい寝言言ってんじゃねえぞ。」



目が覚めた。
見慣れた風景が広がる。
絵の具にまみれた狭くて汚い部屋。


「…なんだよ夢かよぉ〜〜〜!」
「お前な、夢見る暇あると思ってんのか?俺は今日で5徹だぞ!」
「賢太郎!今すげー夢見たんだよ!聞きたい!?」
「いや別に。」
「聞ーけーよーー!!!」
「あーもう何だよ!どんな夢だよ!」
「あんな、俺と賢太郎が二人でステージに立ってんの、そんでお客さんとかすげー入ってて拍手がバーッて鳴ってスポットライトが…」
「はいはい、何夢みたいなこと言ってんだよ。」
「だから夢だって言ってんじゃーん!」
「わかったから。俺の卒製終わったらお前のも手伝ってやるからさっさと続きやれよ。」
「ええ〜〜絶対期限に間に合わねえよぉ。もうどうでもよくなっちゃった〜。」
「ふざけんな、留年する気かよ。」
「もう学校に泊まるのやだー。」
「さっさと終わらせて飲みに行きたいだろ。」
「行きたい!もう半年酒飲んでない!待ってろビール〜!うおおお〜〜!!!」
「うるせぇな!!!黙ってやれ!!!」






片桐仁
小林賢太郎

大学4年生の冬。



夢が現実となるのは

もう少しあとのこと。





fin.


/ 22:27 / おはなし。 / comments(1) / trackbacks(0) /
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COMMENT
すみません、5徹に笑ってしまいました(笑)
賢太郎さん凄すぎる…!
/ 青苔 / 2009/02/11 3:17 PM /









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